屋上塗装の剥がれはなぜ？原因と適切な対処法・費用について
屋上、大切な家の頭上を覆う部分。
そこに塗装の剥がれを発見したら、不安になりますよね。
放置して大丈夫なのか、原因は何なのか、そしてどうすればいいのか。
今回は、戸建て住宅の屋上塗装の剥がれについて、その原因と適切な対処法、費用感などを解説します。
屋上塗装の剥がれ・その原因を探る
経年劣化による剥がれの特徴と対処法
経年劣化は、屋上塗装の剥がれの最も一般的な原因です。
紫外線、雨風、温度変化といった自然環境への長年の曝露により、塗膜が徐々に劣化し、ひび割れや剥がれが生じます。
劣化の進行具合は、使用されている塗料の種類や、メンテナンス状況によって異なります。
例えば、低価格の塗料を使用していた場合や、定期的な点検・補修を行っていなかった場合は、劣化が早く進む傾向があります。
経年劣化による剥がれは、通常、徐々に進行します。
最初は小さなひび割れや、塗膜の粉化（チョーキング）から始まり、やがては大きな剥がれに発展することがあります。
剥がれた箇所は、雨水が浸入しやすくなり、建物内部への雨漏りや、下地の腐食につながる可能性もあるため、早めの対処が必要です。
対処法としては、剥がれの程度に合わせて部分補修、全面塗装、カバー工法などが考えられます。
部分補修は、剥がれの範囲が小さい場合に有効で、費用も比較的安価です。
しかし、剥がれの原因が完全に除去されない場合、再発する可能性があります。
全面塗装は、より広範囲の剥がれや、塗膜全体の劣化が見られる場合に適しています。
カバー工法は、既存の屋根材の上に新しい防水層を被せる工法で、大規模な修繕が必要な場合に選択されます。
施工不良が原因の剥がれの見抜き方と対応
施工不良も、屋上塗装の剥がれの原因として無視できません。
下地処理が不十分であったり、塗料の希釈が適切でなかったり、乾燥時間が十分に確保されていなかったりすると、塗膜の密着性が低くなり、剥がれやすくなります。
また、使用する塗料の品質や、施工業者の技術力も、仕上がりに大きく影響します。
施工不良による剥がれは、経年劣化による剥がれとは異なり、比較的早期に発生することがあります。
例えば、塗装後1～2年で剥がれが発生した場合、施工不良の可能性が高いと言えます。
剥がれの発生箇所が局所的である場合も、施工不良を示唆する可能性があります。
対処法としては、まず施工業者に連絡し、保証の適用範囲を確認することが重要です。
施工不良が原因であれば、無償で再塗装などの対応が受けられる場合があります。
保証期間が過ぎている場合や、施工業者が不明な場合は、別の業者に点検・見積もりを依頼し、適切な修繕方法を選択する必要があります。
屋根材自体の問題による剥がれと適切な修繕
屋根材自体に問題がある場合も、塗装の剥がれにつながることがあります。
例えば、屋根材の劣化や、素材の欠陥などが原因で、塗膜との密着性が低くなったり、屋根材自体が剥がれたりするケースがあります。
古いタイプの屋根材を使用している場合や、過去に何らかの損傷を受けている場合は、注意が必要です。
屋根材自体の問題による剥がれは、部分的な補修だけでは解決しない可能性が高いです。
根本的な原因に対処するためには、屋根材の交換や、カバー工法による修繕が必要になる場合があります。
屋根材の交換は高額な費用がかかりますが、長期的な視点で見れば、建物の寿命を延ばす上で有効な手段となります。
カバー工法は、既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる工法で、屋根材の交換に比べて費用を抑えることができます。
ただし、カバー工法が適用できるかどうかは、既存の屋根材の状態や、建物の構造によって異なります。
専門業者に相談し、最適な修繕方法を検討することが重要です。
屋上塗装の剥がれへの対処法と費用
部分的な塗装補修と費用感
部分的な塗装補修は、剥がれの面積が小さく、下地の損傷が軽微な場合に適した方法です。
剥がれた塗膜を丁寧に除去し、下地処理を行った後、新しい塗料を塗布します。
費用は、剥がれの面積や、使用する塗料の種類によって異なりますが、数万円から数十万円程度が目安です。
足場が必要な場合は、費用がさらに増加します。
・剥がれ箇所の確認と清掃
・剥がれた塗膜の除去
・下地処理（プライマー塗布など）
・新塗料の塗布
・乾燥
全面的な塗装と費用感
全面的な塗装は、広範囲にわたって剥がれや劣化が見られる場合、または、塗膜全体の更新を目的とする場合に適しています。
既存の塗膜を全て除去し、下地処理を行った後、新しい塗料を丁寧に塗布します。
費用は、屋根の面積や、使用する塗料の種類、足場設置の有無などによって大きく変動しますが、数十万円から数百万円程度が目安です。
・既存塗膜の除去
・高圧洗浄
・下地処理
・中塗り、上塗り
・仕上げ
カバー工法や葺き替え工事の必要性と費用感
カバー工法は、既存の屋根材の上に新しい防水層と屋根材を被せる工法です。
既存の屋根材を取り壊す必要がないため、工期が短く、費用も屋根材の交換に比べて抑えられます。
ただし、既存の屋根材の状態によっては適用できない場合があります。
費用は、使用する屋根材の種類や、屋根の面積によって異なりますが、数百万円程度が目安です。
葺き替え工事は、既存の屋根材を全て取り壊し、新しい屋根材に交換する工法です。
費用は、カバー工法よりも高額になりますが、最も耐久性が高い方法です。
費用は、使用する屋根材の種類や、屋根の面積によって異なりますが、数百万円から数千万円程度が目安となるケースもあります。
まとめ
屋上塗装の剥がれは、経年劣化、施工不良、屋根材自体の問題など、様々な原因が考えられます。
放置すると雨漏りなど、より深刻な問題につながる可能性があるため、早めの対処が重要です。
剥がれの程度や原因を正確に判断し、部分補修、全面塗装、カバー工法、葺き替え工事など、適切な修繕方法を選択することが大切です。
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